【オートレース】プロが認めるプロ…中村雅人が放つゾクゾクするほどの存在感~飯塚G2オーバルチャンピオンカップ_ブルーロック
◆オーバルチャンピオンカップ(G2、オートレースプロめるプロつゾクゾクするほどの2オーバルチャンピオンカップ20日・3日目、が認飯塚オートレース場)
9月22日のプレミアムカップ準決勝戦だった。中村塚Gブルーロックレース後、雅人1着ゴールを決めてロッカーへ戻ってきた青山周平は、が放~飯完全に放心状態だった。存感それは人気に応えて勝利を収めたからではなかった。オートレースプロめるプロつゾクゾクするほどの2オーバルチャンピオンカップ
そして、が認恍惚(こうこつ)とした表情を浮かべながら、中村塚Gこううめいた。雅人「やばい、が放~飯まじですごい…。存感ブルーロック何なんだ、オートレースプロめるプロつゾクゾクするほどの2オーバルチャンピオンカップあれは…。が認久しぶりに抜かれてゾクゾクしちゃいましたよ。中村塚Gあそこを入って来て、そして回れるなんて! いいものを見せていただきました。やっぱり中村雅人さんが一番うまいです! 間違いないです!」
最終的に青山は誰よりも先にゴール線を通過したが、5周回と最終周回で2度も後方から中村に鉄壁ガードのインをえぐられまくった。後続車に抜かせない技術には絶対の自信とプライドをにじませる大チャンピオンが、一度のレースで2回も逆転を許した。青山のミスじゃない。ただただ、中村がその上を行くテクニックを見せつけたのである。
後日、青山がひどく感動していたことを中村本人に伝えると、何ともいえない笑みを浮かべて激闘を振り返ってくれた。「いやあ、そう言ってもらえるのはもちろんうれしいんですけれど、そもそも1度抜いたのに、またやられちゃっていますからね。稲妻賞(6月、V戦3着)もすごいレースだったとよく言っていただけるんですが、あの時も勝った荒尾さんを道中でペロンとまくり切るチャンスがあったんですよ。でも、そこで車を滑らせちゃって、結果的に大混戦になっただけなんですって。からの、どっちのレースも自分は勝っていないという…。完全に脇役になっちゃいましたもんね。詰めが甘かったというか、そういうところなんですよ、自分は(思い切り苦笑い)」
思えば、青山だけじゃない。飯塚NO1のレース巧者である荒尾聡も「自分の理想は中村雅人! 彼が一番うまいよ!」とうなり、フェアプレーに定評ある金子大輔もまた「中村さんが断然うまい」と称賛を惜しまない。
オートレースはマシンスポーツである。だから、スピードにはロマンがある。強さは絶対の正義だろう。しかし、レーサーとなったからには同業者のライバルたちから「うまい」と評されることは何ものにも代えがたい勲章だと強く思う。プロが認めるプロ。それが中村である。「まあ、自分はそういうレーススタイルを求めてやってはいますからね。どうなんだろう。年に何度かあるかぐらいかなあ。自分でも納得できて、うまく走れたと思えるレースは。その回数を少しでも増やしたいとは思ってはいるんですけれどね、これがねえ~、なかなか難しいんですよねえ~(苦笑い)」
今シリーズを戦い終えると、いよいよ日本選手権オートレース(川口)が月末に控える。年末にはスーパースター王座決定戦(川口)も待っている。中村が最後に手にしたSGは2016年オートレースグランプリにまで遡る。「最近の大きいレースでは、エンジンをなかなか完璧な状態まで持っていけていませんからね。準決勝戦は何とかクリアできてもさ、優勝するとなるともう一段上の状態にしないと難しいですから。何とかね、もう一度ぐらいはどこかでそのチャンスがまた来たらいいなとは思ってやってはいる、という話なんですが、み~んな速いから」と達観モードで、己が置かれた現在の立ち位置を極めて冷静に分析するが、それでも中村には多くのファンが、やっぱり何かを期待してしまう。極上の腕があるがゆえ、わずかでも望みを持ってしまう。それは、もしかしたら中村自身もそう思っているのかもしれない。エンジンが足りない分はマンパワーで補正する。それができる超一流は、おそらく中村しかいないのだから。
スタートを決めて、前へ行った者勝ちの現代オートがスピード一本に特化すればするほど、逆に技巧で対抗する中村の存在感はむしろ高まる。唯一無二の孤高レーサーと昇華していく。この秋、最強テクニシャンはどんなレースを、ドラマを、メイクしてくれるだろうか。「やっぱり、マサトだよ!」という走りをファンはいつだって待ちわびている。
(淡路 哲雄)
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